ジャスト イン スプリエ

まっさん、さこ、やんもの3人による更新となります。タイプの違う3人の怒涛の日々をお送りいたします。

世界193ヶ国をひとことで解説 バルト三国編

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※画像は外務省ホームページより(https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/pr/wakaru/topics/vol80/

 

バルト三国は、北欧スカンジナビア半島の内側にある、ヨーロッパ北東の「バルト海」の沿岸にある3か国のこと。先に4つの特徴を挙げておく。

1つめは、東欧に分類され、旧ソ連の国であるが、旧ソ連でいち早く独立したということ。「歌う革命」という平和的なデモ運動によって独立する。バルト三国人民200万人が600キロに渡って、手を繋いで「人の鎖」を作って、独立を訴えた。

2つめは、キリスト教の伝播が遅かった(ヨーロッパで最後に伝わる)こと。ラトビアリトアニア人は特に「バルト人」と言われ、「ペガニズム」と言われるような土着宗教が強い。バルト人の系譜を継ぐ、リトアニア語とラトビア語は石器時代から変わっていない、唯一残るバルト言語。サンスクリット語に似ている。

3つめは、男性に対する女性比率が相当高く、女性が余っていること。そのため、美人が多い国とよく言われる。旧ソ連の特徴で、ロシアとウクライナも同じような特徴を持つ。が、特にバルト三国はそれが激しい。

4つめは、地域的特徴。3国はいずれも標高が低い平地の多く湿原が多い。3国とも最高峰が300メートル前後であり、東京タワーより低い。また、バルト海沿岸といえば琥珀の生産が有名な地域でもある。

 

バルト三国 70.~72.> 

70.エストニア バルトの北欧 

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エストニアの他のバルト三国との違いは、フィンランド寄り(北欧寄り)なところ。エストニアマインド的には北欧に含まれる。言語もフィンランドに近く、頑張ったら意思疎通できるレベル。フィンランドのテレビ番組も見る。首都タリンのフィンランド湾を挟んですぐ反対側には、フィンランドの首都ヘルシンキがある。人種的にも比較的ブロンドが多いらしい。

Skypeの発明をした国で、IT技術が強いどこに行ってもWifiがあり、また、電子行政が進んでいる。ヨーロッパで1番ベンチャー企業が多い国。

平たい土地で池が多い。国内には石が多く、シェールオイルを中国に次いで生産している。stonyなEstoniaと覚えよう。

男性に対する女性比率が世界一多い。人口当たりのファッションモデル排出が世界一。また、シングルマザーファザーが多い。

他2か国を比べて信仰が薄い。

世界一多くの楽譜のあるフォークソングを持っている(民間伝承を含めるとわからない)。

 

71.ラトビア バルト海の真珠

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リガの写真。左に見えるのがダウガヴァ川

ラトビアの歴史は、ロシアやドイツといった大国に何度も支配される歴史であった。それゆえの母国への愛国心や、支配した各国の文化・遺物がラトビアの魅力になっている。

首都リガは「バルト海の真珠」と言われる(〜の真珠はよくある形容)、歴史地区は世界遺産でもある美しい街。バルト三国の最大都市でもある。実はやや内陸でバルト海には面しておらず、ダウガヴァ川の河口少し手前の川沿いの都市。ハンザ同盟の加盟国にもなり、バルト海沿岸地域の貿易拠点として栄えた。木造建築が(ヨーロッパで1番)多い。「ドイツよりドイツらしい町並みが見られる」とも言われる。というのは、中世からドイツの騎士団の支配下にあったから。

20世紀には少しの間独立するも、その後すぐナチスソ連からの支配を受ける。第二次大戦では人口の13%を失う(ヨーロッパで最大の比率)。そういった歴史を踏まえた、リガにある独立のモニュメントはラトビア人の誇り。

ロシア人の多さが二カ国との違いはでもある。ロシア人が4割ほどいるので、ロシア語も喋れることが多い。1/4がロシア人。第二の都市「ダウガフピルス」では過半数にのぼる。しばしば英語も加えてトリリンガルになる。あと、ラトビア人はプロテスタントが多いことも相違点。

ソビエトが残したゴーストタウンや、軍事刑務所ホテルといった不気味な名所がある。

金髪女性がピンクの服着てぞろぞろ歩く、「ブロンド祭り」がある。

オーストリアと国旗がそっくり。

 

72.リトアニア 北のエルサレム

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リトアニアの切手に描かれた杉原千畝

首都ヴィリニュスは、戦前は北のエルサレムと呼ばれるほどユダヤ教徒が多かった。現在の宗教はカトリックが多く(90%)、ヨーロッパの中では一番東北にあるカトリックの国。ホロコーストに際して、当時の駐リトアニア日本領事(代理)の杉原千畝は、ユダヤ人にビザを発行しまくることで多くの命を救った。「東洋のシンドラー」と呼ばれたりする。

かつてはポーランドと合体した「ポーランドリトアニア連邦」として勢力を持ったこともあった。ロシア帝国に支配された時代は母国語が禁止され、本の密輸が行われる。

バルト海沿岸は琥珀の埋蔵が世界1あり、特にリトアニアは古くから琥珀の産地として有名。

バルト三国はどこも自殺率が高いが、リトアニアは世界一である。

ラトビアとの共通点は多く、言語は意思疎通出来るレベル、リトアニアの方が古いバージョンといった感じ。また、リトアニアにも「十字架の谷」や「魔女の丘」といったちょっと不気味な観光名所がある。相違点として、他二国と異なり、EUには加盟していない。

ヨーロッパで1番バスケが盛んな国。

最近、政府の観光局が「欧州のGスポット」というPRをして炎上したらしい。

 

 

(補)カリーニングラード

リトアニアポーランドの間にあるこの部分は何か?ここはロシアの飛び地。長らくドイツ騎士団の植民都市で、ドイツにとって東方の重要拠点だった。第二次大戦後のポツダム会議によってソ連への帰属が決まり、現在に至る。こちらも世界有数の琥珀の産地。

 

 

 

次回は北欧です。