こんにちは、さこです。
←さこ
人事労務関係の仕事をついており、社会保険に関しては勉強中の身です。
今回は、扶養に入って仕事を辞めるということについて(いわゆる寿退社)
社会保険の目線で見ていきたいと思います。
対話方式で、かっぱ先生とともに進めていきます。
私だ
働く=社会保険に加入する と 寿退社=扶養に入る どっちが良い?
そもそも、社会保険ってなんですかと言う話からすすめていきたいです。
よかろう。
社会保険とは、健康保険と厚生年金のこと。
なるほど。総称としての言葉なんですね。サラリーマン以外の人は、国民健康保険と国民年金に加入していますね。
では、「扶養に入る」とはどういうことでしたか。
いわゆる「扶養に入る」というのは、健康保険での「被扶養者」、年金においての「国民年金第3号被保険者」のことである。
社会保険に加入し保険料を払っている人の家族が、保険のサービスを受けられる制度のこと。
両者の違いとして、年金の場合は配偶者のみが対象になる点がある。
扶養に入るためには、家族であること以外に
収入が「フルタイムでがっつり働いていないこと」が条件となる。
詳細については省く。
ふむ。扶養に入ると、保険料を払わずに保険料を払っている人と同じようにサービスが受けられるわけですね。
お得ですね。その点が、今回のお話のポイントになりそうです。
保険料の相違
では次に、具体的にどのくらいの保険料がかかるのかを見ていきましょう。
保険料の高さについては、平たく言うとこんな感じじゃ。
国保・国民年金 ≧ 社保 >>||越えられないか壁||>> 扶養(無料)
扶養に入れば無料になるので、保険料の面では当然圧倒的にお得ですよね。
国保・国民年金が社保より若干高そうですが、具体的にどうでしょうか。
まずは国保と健康保険を比較する。
国民保険は市町村ごとに異なるが、その内訳として
定額の平等割、均等割と所得比例の所得割がある。
今回は大阪市を参考にした。
所得比例部分のみ比較しても、会社との折半がない分基本的に国保の方が高そうですがさらに定額部分もあるんですね。
国保組合に入る場合など、一概には言えんが基本的には健康保険の方が安い。
介護保険については今回考慮を省いておるが
40歳以上の場合はそれぞれここに、介護保険料が上乗せされる。
およそ1.5%〜3%くらいが一般的じゃ。
介護保険については、またの機会にもう少し掘り下げたいですね。
次に、年金についてじゃが、
国民年金の保険料は令和3年は1,6450円。
厚生年金の場合、月収比例となり
月収20万なら18,300円。
年金については、社会保険に入る方が少し高くなることが多そうですね。
次は保険給付の違いについて見ていきましょう。
給付内容の相違
健康保険の給付内容は、代表的なものとして病院の費用がすべて3割負担になると言うもの。
これは、国保・健保の被保険者並びに被扶養者すべて同じで、
給付内容は払った保険料に関係なく決まっている。
つまり、国保と健保という制度は
基本的には保険料はたくさん払うだけ損、という保険だ。
しかし一方で、原則的に健康保険の被保険者のみ対象となる制度として、傷病手当金と出産手当金があるんじゃ。
市町村や国保組合によって、同様の制度がある場合があるが
いずれにしても「所得の補償」という制度であるため、
働いて社会保険を払う大きなメリットと言ってよいだろう。
そして、今回の記事のポイントとなる点はここ。
この点は最終章にて説明する。
なるほど。傷病手当金と出産手当金については最終章見出しにて解説します。
年金の給付に関してはどうでしょうか
年金給付について。厚生年金は所得比例なので、多く払って損ということは基本的にはないんじゃ。
所得比例で積上げられるのは、だいたい1ヵ月あたり月収の0.5%くらい。
保険料は18.3%の1/2なので、20年くらいで元をとれる計算。
厚生年金を払えば、国民年金はもれなくついてくるので基本お得で
その分考慮するとその半分くらいの年数で元をとれる。
ええですね。
厚生年金の保険料だけで国民年金もついてくると考えると、基本的にはお得ですね。しかし、保険料無料で国民年金の給付をもらえる扶養(国民年金第3号被保険者)と比べると、お得感は減りますね。
せやな。
社保加入で働くメリット=「所得補償」
最後は、結局のとこ「寿退社どうなん」と言う話。
結論、扶養ってめっちゃお得な制度やねん。
しかしながら、子育てや老後の出費を考えると、共働きをした方がいい夫婦の方が大半ですよね…
つまり、お金の面で余裕を持ちたい場合は社保加入で働き続けざるを得ないという話になる。
そこで敢えて社会保障の見方から、「社保に加入して働き続ける」メリットを述べたいと思う。
社保に加入して働き続けるメリット:社会保険のもつ「所得補償機能」。
今回は特に、出産育児に関してフォーカスする。
まず、出産時。
出産育児一時金という制度で、まとまって42万円もらえる。
この制度は、名前は違えど保険料を滞納している人以外は全国民が受けられるものですね
次に、産前産後休業時の給付。
産前6週間・産後8週間は休業の権利がある。
※多胎妊娠(双子以上)の場合は期間が伸びる。
この間、被保険者においては出産手当金という所得補償がある。
この「出産手当金」れが、扶養に入ることと比べて社保加入することの最大のメリットやと思う。
(知らんのか…)
けがや病気で休んだ時の傷病手当金についても、給付内容は同じですね。
ちなみに、産後休業が明けてからの育児休業期間は雇用保険から「育児休業給付金」が支給されます。
こういった点からも、社会保障の観点からも働き続けることに十分メリットがあることがわかりますね。
社労士勉強中の身ですが、今後もこういった労務関係のネタを少しづつネタにしていきたいと思います。
おわり