ジャスト イン スプリエ

まっさん、さこ、やんもの3人による更新となります。タイプの違う3人の怒涛の日々をお送りいたします。

193ヶ国をひとことで解説する画像bot 始動

こんばんわ。さこです。

日曜日の夜10時、明日は私も仕事ですが

われわれスプリエの「193ヶ国をひとことで解説」シリーズより

画像botアカウントが始動にあたって遅くまで色々やっております。

 

@193countries

 

 

地図はこちら

 

近々、解説動画もアップ予定です!

 

その序章として こんな動画の作成中・・・

この雰囲気は?!

www.youtube.com

 

世界193ヶ国をひとことで解説 東アジア編(改)

国連加盟国193カ国をひとことで解説していきます。

2年前に一度作っていた記事ですが、2年間で変わった事もあり、

リメイクバージョンです。

 

こちらの記事ですべての国をひとことで解説しており、

www.spreekohou.com

 この記事から各地域に飛ぶようになっていますが

今回の東アジアはその初回です。

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※見かた…1.〜193.までの通し番号と国名の横に「ひとこと」で説明があります。その下にイメージ図と、右にざっと国の特徴の説明文。

さらに説明文の中に、その国の特徴を示すもの「ふたことめ」を一つ太字にしました。

 

東アジア 5カ国

1.日本 菊と刀

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日本を代表する国の特徴、1つは菊が表す世界天皇家があること。もう1つは刀が表す侍の国である事である。ルースベネディクトの著書『菊と刀』から。アメリカの文化人類学者のベネディクトは、敵国として第二次大戦中日本を分析し、日本を天皇制(菊)と武士道(刀)の国であると表現した。

 GDPは世界3位(約500兆円)で、首都東京は世界最大の都市。主要輸出産業は車。

 ほかの日本の特徴として、寿司、芸者、手、アニメなどで世界的には知られる。

平均寿命は世界トップクラスで(2018年は1位)、高齢化率は断トツの世界一。一方、平均入院日数が断トツ世界一で、寝たきり・医療不足が問題になっている。

財政赤字、すなわち公債発行残高が最も高く(累積約1000兆円)、OECDの統計によるとGDP226.1%になっている(2018)。一方、他国から受け取る金額が支払う金額よりも多い、世界最大の債権国。

 

2.中国 世界一の人口

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人口14.4億人(WHO 2020)。世界人口75億のうち見て20%弱が中国人である。2015年まで一人っ子政策をやっていたため増加率は低く、出生率は現在日本よりやや多い程度である。90%が漢民族であるが、少数民族と合わせて55の民族があり、チベットウイグルなど5つの自治区がある。

GDPは1000兆円を超える世界二位で、世界の大企業ランキングでは中国4大銀行が幅を利かせている。都市で見かける高い建物はだいたい銀行。

アリババを筆頭にITも発展していて、電子マネーが浸透している。路肩の汚い屋台にも電子決済用のQRカードがあるほどである。LINE・GoogleYouTubeは政府が規制していて使えない。代わりに「百度」という検索サイトがある。

 一応共産主義の国なので、街の至る所に広場がある。地方都市ではおじさん・おばさん達の娯楽の場となっている。

人口が多いだけあって、様々な産業の生産量ランキングで1位を取る大国。農業では塩、米、小麦にはじまり茶葉、タバコなど。漁業も漁獲量・養殖量ともに世界一。製造業では製紙・自動車製造などで生産世界一、鉱業では金・鉄・アルミなどで生産世界一。

消費の凄まじく、二酸化炭素の排出量も当然のごとく世界一である。

 

3.韓国 サムスン電子

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左:サムスン本社 ©ウィキメディアコモンズよりOskar Alexanderson - originally posted to Flickr as DSC_0234

 

朝鮮半島の南の方で、朝鮮戦争において資本主義陣営についた国。

韓国のイメージの代表として、韓国最大の企業でありエレクトロニクスの雄である「サムスン電子」を挙げた。近年中国企業に抜かれているが、スマホや薄型テレビ、半導体製造装置などでトップクラスの生産シェアを誇る。ほかにも現代自動車LGエレクトロニクス、ロッテなどの世界企業がある。サムスン、LG、現代自動車の3社は財閥を形成している。

沿岸部の多くがリアス式海岸になっている。入り組んだ海岸線の内側は風が少ないわりに海底が深いという造船に適した地形があり、造船業では数年前まで世界一位の国であった。*1

最近はK-POPで世界を席巻している。

日本と比べて、比較的貿易に依存した経済(貿易依存度40%強、日本の倍以上)であることが特徴。

インターネット回線が早く、ネットゲームが盛ん。e-スポーツ先進国である。囲碁でも世界の強豪。

 

  歴史的に儒教支配の長い国であるが、キリスト教も強く(統一教会)、世界一布教熱心なキリシタンは韓国である。

1910年〜45年の韓国併合の歴史があるため、色々な意味で日本とは関わりのある国。良くも悪くも思いもよらぬ所で文化的な交流があったりする。韓国併合以前で、飛鳥時代はとくに朝鮮半島との繋がりが非常に強い。

 

4.北朝鮮 先軍政治 

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先軍主義のイメージ©ウィキメディアコモンズよりMark Fahey from Sydney, Australia

 

金将軍の国。第二次世界大戦、東西冷戦の代理戦争となった朝鮮戦争共産主義陣営の国。北緯38度線付近の「休戦ライン」の北側を統治している国。

正式名称は「朝鮮民主主義人民共和国」で、DPRK(=Democratic People’s Republic of Korea)と略されることがある。

人口に対する軍人および準軍事組織の数が世界一多い(IISS=国際戦略研究所 2019)。

現行経済は最貧国に数えられるほど落ち込んでいるが、戦後初期は早く経済発展を遂げて、「北朝鮮は夢の国」とか言われたこともあった。経済規模とは裏腹に軍事費が非常に高い。その背景には、北朝鮮の「先軍政治」と言われる、軍事最優先の国家運営方針にある。核開発や弾道ミサイルで国際問題に発展している。

ほかの世界一でいうと、世界一大きい石塔と、世界一大きいサッカースタジアム北朝鮮にある。

 

共産主義陣営国と前述したが、東西冷戦時にどちらの陣営にも属していない「第三世界」諸国の共同体である、「非同盟運動」の加盟国でもある。

国連の組織やアムネスティヒューマンライツウォッチなどのNGOから、人権侵害がされているとの指摘がある(北朝鮮人権問題)。

 

5.モンゴル 元最強の騎馬民族帝国

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13世紀はモンゴルの時代である。

初代チンギスハンからユーラシア大陸を怒涛の勢いで支配、5代目フビライの頃最盛期で中華を支配して元を建国する。 13世紀後半からモンゴル帝国は分裂するも、ロシア・中央アジア等で支配を続ける。それ故、ロシア・中央アジアでは現在もモンゴル時代の名残が残っている。

日本の4倍ある広い国土に300万強の人口しかいない世界一人口密度が低い国

現在でも田舎では遊牧民族の伝統的な生活を続けていて、「ゲル」と言われるテント式の住居に住み居住地を移りながら生活する。広い国土はその大部分が、ステップ気候と呼ばれる背の低い草が広がる乾燥地帯である。しかし近年砂漠化が進行し問題になっている。

伝統スポーツはモンゴル相撲(=ブフ)。伝統スポーツが日本の相撲と共通要素が多いからか、モンゴル人力士は日本の相撲界で暴れまくっている。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

改善点等ございましたら、ぜひコメントでご指摘ください。

*1:近年中国に抜かれる

世界193か国をひとことで解説 東南アジア編(改)

おはようございます。今回珍しく朝に更新しました。

 

以前に一度更新している「東南アジア編」ですが、

クオリティに納得がいっていなかったので、今回改良版を作成しました。

 

東南アジアは受験や公務員試験とかで地理をやっている人に、多少役に立てるような内容になっていればうれしいです。

 

 

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東南アジアの13カ国ありますが、3つの視点を持つことでその違いははっきりと見えてくると思います。

 

その視点とは

①プレート

②多様な宗教

③植民地

の3つ。

 

①プレート

東南アジアは大まかにマレー半島島嶼群に分かれます。プレートの境界に沿って下弦の弧を描くように陸地が連なっています。

プレートの境界で隆起した火山島で構成された陸地のため、山岳地帯が多いです。赤道が近いことも相まって多くの地域でジャングルが広がっています。

 

②宗教

東アジアは仏教と儒教、中東はイスラム教、ヨーロッパはキリスト教といった具合で

各地域で支配的な地位を占める宗教はある程度偏っています。

じゃあ東南アジアは?実は、3つともです。東南アジアは他の地域にないほど各国で多数派の宗教がバラバラです。

北西の陸から来た仏教(上座部仏教)、西の海から来たイスラム教、太平洋を超えて来たキリスト教。加えて、マレー半島の西半分は共産主義です。

この多様な宗教分布の背景には、東南アジアが歴史的に(現在も)交通の要衝であったことが関係しています。海のシルクロードといわれる、マラッカ海峡に代表されます。多くの民族が行き来する中で様々な宗教が広がりました。

 

③旧植民地を理解することも大切です。東南アジアは旧宗主国も各国バラバラです。また、何度か入れ替わりもしていますが、近代以降について触れます。

マレー半島は西半分*1がフランス領。東半分*2からインドにかけて、加えて尖端のシンガポールはイギリス領でした。

 島嶼部では、現在のインドネシアはオランダの重要な植民地でした。また、フィリピンは数少ないアメリカの植民地でした。

さらに、忘れられないのは太平洋戦争期にすべての国が日本の統治下に入っていたことです。東南アジアの日本統治に関する見方は複雑で…という話、イデオロギー的にややこしいから割愛。

 

※関係性=タイとミャンマーはfrenemy

 

 

11か国(6.~16)

6.ミャンマー ルビーの産出地

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杰杰 张によるPixabayからの画像

 

旧称ビルマ

東南アジアで一番左側、一番西にある国。仏教徒の「ビルマ人」がマジョリティだが多民族国家で、イスラム教徒の「ロヒンギャ」は時事ネタとして注目されている。

そのロヒンギャ迫害で近年非難を浴びているのが、アウン=サン=スー・チー。彼女はビルマ建国の父アウンサン将軍の長女で、非暴力民主化運動の指導者として過去にはノーベル平和賞も受賞した。現大統領はウィン・ミンという人で、アウン=サン=スー・チーは現在国家顧問。

 

世界最高品質のルビー産出地(世界の90%のルビーはミャンマー産)であるほか、翡翠サファイア、真珠など宝石の産地。

覚せい剤の世界最大の産地。その売上高は毎年20億円にのぼり、外貨獲得の40%であるとも言われてる。アヘンはアフガニスタンに次いで生産しているし、ドラッグの生産が東南アジア1多く山岳部に「ゴールデントライアングル」と呼ばれている地域がある。*3

東西と北を山に囲まれ、中央の川沿いが大きな平地。ブルマ人は主に平地のエリアに住み、東西にはそれぞれ少数民族が住む。ロヒンギャの他にも多様な民族がおり、真鍮リングで首を伸ばす首長族は有名。

ビルマ語は周辺の言語とは違うユニークな言語で、丸々とした文字が特徴的。

 

旧イギリス植民地。太平洋戦争のとき日本軍により多量の被害を出している国の1つであるが、現在はかなりの親日国である。

 

7.タイ 上座部仏教 

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旧称シャム。シャムネコはタイが故郷である。ミャンマーとは友達のような、敵のような関係。同じ上座部仏教の文化がある国だが、過去に何度も戦争をしている。*4

 

東南アジアの仏教は、日本や中国といった東アジアの大乗仏教とは系統が大きく異なっている。画像のような、黄色の袈裟を着た托鉢僧のイメージ。電車やバスで僧をみると席を譲らなければならない。

バンコクを中心に「ワット(寺のこと)」と呼ばれる蟻塚のような見た目の寺院がたくさんあり、日本人の観光客も多い。

 

マレー半島のど真ん中にあるが、世界で数少ない、非帝国主義の国でありながら植民地にされなかった国である。

太平洋戦争時に日本が「ロームシャ」を使って敷設した泰緬鉄道は有名。

 

天然ゴムの生産世界一。

トムヤンクン、パッタイなど料理が有名。

ニューハーフが多い。

 

8.ラオス 東南アジア最後の秘境

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東南アジア諸国はどこも発展著しいが、ラオスは比較的素朴な風景を維持している。悪く言うと発展が遅れている(アジア最貧国)。木造の家や舗装すらない道で、ほぼ物々交換みたいな生活をしている風景が見られる。

ベトナム戦争時に大量の爆撃にあい、世界一空爆された国である。そのことは、クラスター爆弾が世界で禁止されるきっかけにもなった。現在でも不発弾が多く残留するほか、爆弾の残骸を船や鉢植えとして再利用しているところがよく見られる。言語(ラーオ語)はタイ語と親戚。

 

9.ベトナム アオザイ

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アオザイベトナムの民族衣装で、画像のようなもの。解説は割愛。

現在のベトナムは、ベトナム戦争時の「北ベトナム」(共産主義のほう)が統一したもの。、ベトナム戦争アメリカ人にとっても大きな禍根を残した。もちろんベトナム人にとっても、例えば枯葉剤の散布で生まれた奇形児や、戦時レイプで生まれた混血児のいじめ問題など戦後も影を落とした。

 

近年は経済発展が著しい。最近は日本人にも観光で人気。中国とかつての宗主国フランスの文化をうまく吸収しており、フランス料理と融合したベトナム料理が人気。フォーなど。

コーヒーの生産量世界2位。一位のブラジルの1/25の国土ながら、ブラジルの半分くらいの量を生産。日本でも、コーヒー系の加工食品でよく使われている。

有事の際や訓練の時のみ軍隊に就役する予備役軍人が世界で最も多く、500万人いる。

 

10.カンボジア クメール・ルージュ

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Engin AkyurtによるPixabayからの画像

 

 カンボジアの民族は「クメール人」という。

共産主義武装組織「クメール・ルージュ」の指導者ポルポトは独裁者として有名。一説には人口の三分の一が殺されたともいわれ、大量虐殺が行われた場所は「キリング・フィールド」と称される。共産主義による粛清という名目のもと、学のある人や美男美女が殺されたりした。

著者が小さい頃はカンボジアというと貧しい国の代表格のような扱いですらあった。近年高い経済成長率を記録しているが、東南アジアのなかでは後れを取っている方。

 

カンボジアは東南アジア最長の川「メコン川」によって国土を大きく分断されており、日本製の「きずな橋」で結ばれている。

 

カンボジアで観光といえばアンコールワット。9世紀から15世紀まで存続したクメール王朝によるもので、最盛期にはインドシナ半島の大部分を支配した。

 

11.マレーシア スルタンの輪番制

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国土は主にマレー半島カリマンタン島の一部からなる、なかなか変わった国土の形をしている。文化的に統一性があるというよりも、旧宗主国がイギリスの国、という判断でほぼあっている。そのため民族構成も複雑。ただし、宗教的にはほぼみんなムスリムで、イスラムの王制国家。

政治システムが特徴的で、9つの地域のスルタン(王様のこと)が5年の任期をローテーションしながら政権を担うという変わった体制をとっている。

人種構成は、原民族を「マレー人」と言うが、中国からの移民の華人などを含む多民族国家である。1971年からマレー人優遇政策プミプトラ政策を断行し、反発した華人の富裕層などがシンガポールなどへ流出した過去がある。

 日本の集団主義などの倫理を学べ、といういわゆる「ルックイースト政策」もマレーシアのものである。工業化の努力の成果か、所得水準はロシアと同じくらいの中進国になっている。

 

市民権が取りやすく、世界投資したい国ランキングでも上位を取る(2017年は1位)。

セパタクローはマレーシアの国技で強豪国だったが、最近はタイの方が強くなってきてる。

ツインタワーでは世界一高い建物がある。高さ452mのペトロナスツインタワー

 

12.シンガポール 華人の先進国

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マレー半島の先にある小さい国である。遠目で分からないが島国。一人当たりのGDPは日本を上回り、「NIES」の一つに数えられる先進国である。華人が人口の70%を占める。 

世界三大海峡の一つ、マラッカ海峡の目鼻先で開運の要衝。世界で消費される石油の半分はシンガポールを通過しているというほどである。空路でも、シンガポール空港がハブになっている。

交通のほか主要産業に金融があり、世界金融センターランキングでは東京を抑えて4位。また、世界中からカジノ目当てに観光客が来る。

マーライオンが有名

 

シンガポール大学はアジア屈指の名門。

自由経済度の指標である経済自由度指数が世界一高い。*5

 

13.フィリピン ブラックナザレ

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※画像はイメージです。

 

ブラックナザレとは黒く焦げたキリスト像に向かって大群が押し寄せる大祭である。

キリスト教国であり、旧宗主国アメリアメリカの統治はマッカーサーが主導し、経済発展や住民の反発が少なかった点で、成功した植民地統治であったといえる。ちなみにこれは、太平洋戦争後日本の連合国統治の指標にもなった。

アメリカ植民地だったため公用語が英語で、セブ島は安価な留学スポットとして注目されている。著者は以前ネット英会話「Native Camp」を利用していたことがあるが、そこの先生はだいたいみんなフィリピン人だった。

7000の島からなる国。主に北のルソン島、南のミンダナオ島で割れた卵のような形で構成されている。

最近ドゥテルテ大統領のおかげでよく目立っている。

ニッケルの生産世界一。

 

14.インドネシア ムスリム最大人口

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人口がめちゃ多く、世界最大人口の島嶼国でもある。そして、宗教はイスラム教徒が多数派。ASEANの盟主とも言われている。

インドネシアで一般的な戒律は比較的緩いもので、「ヒジャブ」をおしゃれに着こなすヒジャブ女子が話題になった。

 

 もう一つの特徴として、世界トップクラスに自然が豊かな国と言える。赤道直下の熱帯雨林が富かで、多様な生物がいる。ラフレシア、オランウータン、テングザルなどの固有種も豊富。山は火山が多く、かつて噴火で恐竜を絶滅させた疑惑がある巨大火山がある。*6

 

かつては産油が盛んで、貝のマークのガソリンスタンドで有名なロイヤルダッチ・シェルの主要油田はインドネシアにあった。オランダの企業ロイヤルダッチ(Royal Dutch)社はその植民地であるインドネシアの油田の販売で財を成し、その流通を手掛けたイギリスの商社であるシェル社と合併したものが現在のロイヤル・ダッチ・シェルである。さらに言うと、その油田を目当てに日本がしかけた戦争が太平洋戦争。現在は鉄鉱石とかの産地ではあるが、石油はあんまり出なくなっている。

 

デヴィ夫人の旦那様スカルノインドネシアの権力者だった。

シナモン、ココナッツ、パーム油などの生産量世界一。*7

 

15.ブルネイ 東南アジアのレンティア国家

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画像のような黄金ドームのモスクが有名なイスラム教国である。カリマンタン島の一部の小さい国でありながら、羽振りのいい国。

小国ながら、石油・天然ガスおよび金融業などで潤っているレンティア国家。東南アジアにあるドバイのような国。

一人当たりのGDPシンガポールに次ぎ、日本を上回る。

システム上は絶対君主制を維持している。ムスリムの王族はいかにもリッチ感を醸し出すイメージがある。

日本はブルネイにとっての最大の貿易相手国であり、石油・天然ガスを主に輸入している。

 

16.東ティモール 21世紀最初の独立国

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 21世紀最初の独立国として、2002年にインドネシアから独立。ポルトガル植民地→インドネシア植民地→独立という経緯を辿っている。前宗主国インドネシアと仲が悪いせいでASEANから東南アジアで唯一ハブられているが、もうじき入るのではないかと言われている。

 

ティモール」とは、東と言う意味である。東東。

東南アジア唯一のポルトガル語圏である。

男性の喫煙率が世界一高い。(2018 WHO) 

 

(補)南沙諸島 東南アジア領土問題の最先端

南シナ海には東沙諸島西沙諸島中沙諸島南沙諸島がある。

南沙諸島は中国、台湾、ベトナム、フィリピンの4カ国が領有権を主張している、領土問題の最先端。

*1:ベトナムカンボジアラオス

*2:ミャンマー

*3:主にシャン州というところ。

*4:冷戦の時も、タイは西側とミャンマーは東側と対立の最前線だった。

*5:ちなみにワーストは北朝鮮

*6:活火山が世界で最も多い。全部で76。

*7:パーム油は2位のマレーシアと合わせると世界の8割シェア。

【まとめ】 世界193ヶ国をひとことで解説 

世界のすべての国(=国連加盟国)は193ヶ国あります。

真のグローバル化への第一歩として、まずはひとことから世界を理解することからはじめたいといった趣旨から「193ヶ国をひとことで解説シリーズ」を2年前からはじめました。 

ステレオタイプを推奨するものではありませんが、1つの入り口として興味を持っていただければ幸いです。

 

今回 全シリーズを1記事でまとめました。

詳細については、各記事へのリンクを添付しています。

 

なお193ヶ国は地域ごとにモレなくカブリなく、

できるだけ1記事に国数が偏らないよう、一般的な地域分類を独自に混ぜ合わせて解説しています。

 

〈各記事(=リンク先)の構成〉

記事の冒頭にその地域の前提知識を記載しています。

続く本編では「ひとこと」をタイトルに記入し、以下に解説の文章が続く構成にしています。また、「ふたことめ(=第二の特徴)」を太字にしています。

 

※最後のにまとめPDFも作りました!

 

 

目次

 

アジア

①東アジア

世界193ヶ国をひとことで解説 東アジア編 - ジャスト イン スプリエ

1

日本

菊と刀

2

中国

世界一の人口

3

大韓民国

造船輸出世界一

4

DRPK

軍事費/GDP世界一

5

モンゴル

元最強の騎馬民族

②東南アジア 

全世界193か国をひとことで紹介する。東南アジア11か国編(by さこ - ジャスト イン スプリエ

6 ミャンマー アウンサンスーチー
7 タイ 上座部仏教
8 ラオス 東南アジア最後の秘境
9 ベトナム アオザイ
10 カンボジア クメールルージュ
11 マレーシア スルタンの輪番制
12 シンガポール 華人の先進国
13 フィリピン ブラックナザレ
14 インドネシア ムスリム人口最大
15 ブルネイ 産油金持ち王国
16 東ティモール 東南アジア唯一のポルトガル語

中央アジア

世界193ヶ国をひとことで解説 中央アジア編 byさこ - ジャスト イン スプリエ

17 カザフスタン 世界最大のウラン生産
18 キルギス 世界一長い詩
19 ウズベキスタン ティムール
20 タジキスタン パミール高原
21 トルクメニスタン 白亜の北朝鮮

④南アジア

世界193ヶ国をひとことで解説 南アジア編 - ジャスト イン スプリエ

22 インド ヒンドゥー教
23 パキスタン インダス文明
24 バングラデシュ 洪水
25 ネパール ヒマラヤ山脈
26 ブータン チベット仏教
27 スリランカ 獅子の子孫
28 モルディブ セレブのハネムー

 

アラブ

⑤オリエントの大国 

29 アフガニスタン 戦乱の十字路
30 イラン ペルシャ
31 イラク メソポタミア
32 トルコ オスマン帝国

⑥レヴァント諸国

33 シリア ISIS
34 イスラエル シオニズム
35 レバノン フェニキア
36 ヨルダン 難民ホスト
37 キプロス 中東のEU加盟国

⑦湾岸諸国

38 サウジアラビア OPECの盟主
39 クウェート 国民の9割が公務員
40 バーレーン 酒と快楽のパラダイス
41 カタール 購買力平価で一人当たりGDP世界一
42 UAE ドバイとアブダビ
43 オマーン 海洋帝国オマーン
44 イエメン カートとジャンビーヤ


コーカサス3国

45 ジョージア ワインの発祥
46 アルメニア 最古のキリスト教
47 アゼルバイジャン 火の国


 

ヨーロッパ

東欧(⑨,⑩,⑪)

⑨東スラヴ 

48 ロシア でかい
49 ウクライナ キエフ公国
50 ベラルーシ ヨーロッパ最後の独裁者

バルカン半島前編 旧ユーゴスラビア

51 セルビア ユーゴスラビアの中心
52 モンテネグロ レイジーセルビアの弟
53 マケドニア アレクサンドロスの論争
54 クロアチア 28番目のEU加盟国
55 ボスニア・ヘルツェゴビナ 欧州最悪の紛争
56 スロベニア 欧州文化の三叉路

⑪バルカン後編

57 ギリシャ 古代ギリシャ
58 ブルガリア 薔薇とヨーグルト
59 ルーマニア ドラキュラ城
60 モルドバ 最東端のラテン系
61 アルバニア 双頭の鷲

中欧(⑫,⑬)

⑫ヴィシェグラード・グループ 

62 ポーランド WW2の被害
63 チェコ プラハの春
64 スロバキア チェコの片割れ
65 ハンガリー 騎馬民族の末裔

⑬ドイツ語圏国

66 ドイツ EUの盟主
67 オーストリア ハプスブルグ家
68 リヒテンシュタイン 企業>人口
69 スイス 傭兵

 

北欧(⑭,⑮)

バルト三国編 

70 エストニア バルトの北欧
71 ラトビア バルト海の真珠
72 リトアニア 北のエルサレム

⑮北欧

73 ノルウェー HDI世界一
74 スウェーデン 社会科学の実験国家
75 フィンランド 学力世界一
76 デンマーク バイキングの発祥
77 アイスランド 地熱発電

 

西欧・南欧(⑯,⑰,⑱)

ベネルクス 

78 オランダ 18世紀の商業覇権
79 ベルギー EU本部
80 ルクセンブルク 一人当たりGDP世界一

南欧 

81 イタリア 古代ローマ帝国
82 サンマリノ 世界最古の共和国
83 マルタ はちみつ色の城塞
84 スペイン 16世紀の覇権
85 ポルトガル 南蛮人
86 アンドラ ピレネー山脈のミニ国家

⑱西欧

87 イギリス かつての大英帝国
88 アイルランド ケルト
89 フランス フランス革命
90 モナコ 富豪

 

アフリカ

北部(⑲,⑳)

⑲ナイル本流

91 エジプト アラブ連合の盟主
92 スーダン 2つのアフリカの境界

マグリブ諸国

93 リビア カダフィ大佐
94 アルジェリア アフリカ最大面積
95 チュニジア カルタゴ
96 ロッコ 極西
97 モーリタニア 黒めのマグリブ

西部(㉑,㉒,㉓)

㉑西アフリカ内陸(サヘル) 

98 マリ 黄金の国
99 ブルキナファソ アフリカのカウボーイ
100 ニジェール 世界一若い国

㉒アッパーギニア 

101 セネガル アフリカの米料理
102 ガンビア 川沿い
103 ギニアビサウ ポルトガル領ギニア
104 ギニア 西アフリカの水がめ
105 シエラレオネ ブラッド・ダイヤモンド
106 リベリア アメリカ解放奴隷の国
107 コートジボワール カカオ輸出世界一

㉓ロワーギニア

108 ガーナ アフリカ独立運動
109 トーゴ アフリカ土着宗教
110 ベナン ダホメ王国
111 ナイジェリア アフリカ1の人口と経済

中部 ㉔中部アフリカ

112 カメルーン アフリカの蝶番
113 チャド 枯れた湖
114 中央アフリカ 最貧国
115 ガボン ゴリラの密林
116 赤道ギニア アフリカの北朝鮮
117 RC サプール
118 DRC コバルトの生産世界一
119 アンゴラ 歯車と鉈

 

東部(㉕,㉖,㉗)

アフリカの角 

120 エチオピア 世界最古の王室
121 エリトリア 報道の自由度ワースト
122 ソマリア 現代の海賊
123 ジブチ 紅海の軍事拠点の小国

㉖アフリカ大湖沼 

124 南スーダン 最新の独立国
125 ケニア 東アフリカのハブ
126 タンザニア サバンナ
127 ウガンダ アフリカ随一の飲兵衛
128 ルワンダ ホテル・ルワンダ
129 ブルンジ ルワンダの兄弟

㉗旧ローデシア関係の国

130 ザンビア アフリカ1平和
131 ジンバブエ 反動的な白人排除
132 マラウイ アフリカの良心
133 モザンビーク 銃剣と鍬

南部 ㉘南部アフリカ

134 ナミビア ケルトンコースト
135 ボツワナ アフリカで最も腐敗していない政府
136 南アフリカ アフリカ唯一のG20
137 レソト 天空の国
138 エスワティニ 二頭政治の王国

他  ㉙アフリカの島国

139 カーボベルデ ポルトガルとアフリカの混血
140 サントメ・プリンシペ 赤道を通る島 inアフリカ
141 マダガスカル 8番目の大陸
142 コモロ連合 3島で首相ローテーション
143 モーリシャス アフリカのサラダボウル
144 セーシェル HDIアフリカ最高


 

オセアニア

㉚OZNZ

145 オーストラリア
146 ニュージーランド パキアとマオリ

メラネシア

147 パプアニューギニア 多様な言語と民族
148 ソロモン諸島 金髪の黒人
149 バヌアツ バンジージャンプ
150 フィジー メラネシア印僑

ミクロネシア

151 FSM ムー大陸の首都
152 パラオ 親日の島
153 マーシャル諸島 ビキニ環礁
154 ナウル アホウドリの糞でできた国
155 キリバス ガチの日出国

ポリネシア

156 ツバル 沈みかけの島
157 サモア 太った女性の母系社会
158 トンガ オセアニアの帝国

 

アメリカ州

㉞北米

159 カナダ メイプル
160 USA スーパーパワー
161 メキシコ

㉟中米

162 グアテマラ マヤ文明
163 ベリーズ カリブ海の宝石
164 エルサルバドル 中米の日本
165 ホンジュラス バナナ共和国
166 ニカラグア 世界最長の独裁
167 コスタリカ 中米の楽園
168 パナマ パナマ運河

㊱カリブ前編 大アンティル

169 バハマ 海を泳ぐ豚
170 キューバ チェ・ゲバラ
171 ジャマイカ レゲエ
172 ハイチ 世界初の黒人共和制国家
173 DR 野球

㊲カリブ後編 小アンティル

174 セントクリストファーネービス アメリカで一番小さい
175 アンティグアバーブーダ カリブの低い島国
176 ドミニカ国 カリブ族
177 セントルシア ピトン山(世界遺産)
178 バルバドス リアーナ
179 SVG アロールート(クズウコン)の生産世界一
180 グレナダ スパイスアイランド
181 トリニダードトバゴ カリブ海の産油・産ガス国

㊳南米

182 エクアドル バナナ輸出
183 コロンビア バラバラ・多様性
184 ベネズエラ 石油界のホープ兼南米の問題児
185 ガイアナ 人口4割がインド系の南米国
186 スリナム 森林率世界一
187 ペルー インカ
188 ボリビア ネイティブアメリカンが多数派
189 チリ
190 アルゼンチン 世界一南極に近い
191 ウルグアイ 初代FIFAワールドカップ開催国
192 パラグアイ グアラニー
193 ブラジル 生物多様性No.1

www.spreekohou.com

 

 

まとめPDF

 

読んでいただきありがとうございました。

今後もこのシリーズの記事の訂正・改善、および続編やさらなる企画をやっていく予定です。

 

コメント、いいね、ブックマーク歓迎です。

 

【最終回!】 193ヶ国をひとことで解説  南米編  

 こんばんは さこです。

今回でシリーズ最終回になります。

南米編として、12か国を一気に解説する長編です。 

5000字弱の記事になりますが、お付き合いください。

 

〈南米〉12か国

182.エクアドル バナナ輸出

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エクアドルスペイン語で「赤道」と言う意味で、その名の通り赤道直下にある。

民族構成としては白人と先住民の混血が8割を占める国である。

 

バナナの輸出量では、フィリピンに次いで世界二位(2018FAO)。バナナベルト*1上にある国。年によっては世界一になっていることもある。

 

スペイン語と、ケチュア語*2などのネイティヴ言語の2言語教育を実施している教育熱心な国でもある。

国際的には、紛争や他国との争いの少ない温厚な国。

首都キトはインカ帝国第二の都市。

 

ダーウィンの進化論で有名なガラパゴス諸島エクアドル領である。

 

183.コロンビア バラバラ・多様性の国 

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政治がバラバラ、土地の風土がバラバラ、文化がバラバラなど、色々バラバラな国。よく言うとダイバーシティが豊かな国。南米ではトラブルメーカー的存在でもある。国が荒れている度でいうとベネズエラ(後述)と競る。

 

生物多様性も豊かで、世界一鳥の種類が多い。

その源は豊かな自然にある。50~95%熱帯雨林地域で、データによっては世界一降水量が多い(2016 FAO)ともされている。

 

エメラルドの生産量世界一。世界最高品質のエメラルド産出地とも言われている。

 

世界一やばい麻薬(ブルンダンガ=悪魔の吐息と言う意味)があるらしい。

サッカー選手、ハメス・ロドリゲス の出身地。

 

184.ベネズエラ 石油界のホープ兼南米の問題児 

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シェールガス革命から、世界最大の石油埋蔵国に躍り出た石油界のホープ

マドゥロ大統領がやや暴走気味で、南米大陸の貿易圏である「MERCOSUR」からハブられている。一方、ボリビアベネズエラキューバの左派政権(?)の同盟関係がある。*3

政治の不安定さの根本原因には2017年まで、50年にわたる内戦状態だったことが挙げられる。政治の不安定からハイパーインフレが起こっており、年間物価上昇率(インフレ率)が最も高い(150%)。

 

首都カラカスは世界一危険な街といわれたりして、悪名が立っている。

南米で1番訛りのないスペイン語らしく(諸説あり)、国民のプライドは高い。

世界一高い滝であるエンゼルフォールがあるのはこの国。

世界初のフリー大麻国でもある。

 

185.ガイアナ 人口4割がインド系の南米国

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右図:赤がガイアナ、黄色くなっている2国とあわせて「ガイアナ3国」

 

ガイアナスリナム・仏領ギアナは「ガイアナ三国」とよばれる。

この3国は、特に開発が進んでおらず「南米最後の秘境」とも言われている。

いずれもインド人が多く、あわせてヒンドゥーが25%いる。

 

そのなかの1国、ガイアナの特徴の1つは英語圏であることが挙げられる。旧宗主国がイギリスで(旧「イギリス領ギアナ」)、インド移民が黒人奴隷廃止後の労働力として流入。現在も人口の4割がインド系である。そのため、インド以外唯一のヒンドゥー教を国教に指定している国。

 

一方、南米大陸の北に位置するが、カリブ海諸国連合の「CARICOM」の本拠地を構えるなど、ハートはカリブ諸国である。

 

人間の生産・廃棄量である「エコロジカルフットプリント」に対する、自然の生産・廃棄物収容力である「バイオキャパシティ」の割合が世界一高い、環境債権国(2016)。2100%。ちなみに日本は-600%である。

 

ギアナギニアビサウ赤道ギニアは無関係。

 

(補)仏領ギアナ 森のマルーン 

ガイアナ三国の一角とされているが、国連加盟国ではない。フランスの海外領土。

もともとフランスの犯罪者(重犯罪)が島流しされる所だった。イギリスのオーストラリアてきな場所。

スリナム(次章)よりも森林率が高い。

南アメリカ最多人口のマルーン*4がいる。

 

186.スリナム 森林率世界一

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ガイアナ三国の一角である小国。面積・人口ともに南米最小の国。

かつての「オランダ領ギアナ」である。アメリカ唯一のオランダ語圏の国だが、実際は英語が一般的。

ガイアナと同様「CARICOM」に所属している。

また、インドネシアとは同じ旧オランダ植民地国として特別に蜜な外交関係がある。

様々な国々と外交関係を結んでいるが、文化的に多様性が富んでいることが背景に挙げられる。スリナム土着民族とインド系との混血、クレオール(アフリカ系との混血)、マルーンが上位3人種になる。

 

森林率は98%とほとんど森で、仏領ギアナを除くと世界一。

コバルトヤドクガエルという真っ青なカエルはスリナムの固有種。

 

187.ペルー インカ

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インカ帝国の旗。ウィキメディアコモンズより:Made and uploaded by Huhsunqu. による作品

 

ナスカの地上絵やマチュピチュなどで有名な国。

かつてのインカ帝国の首都、「クスコ」も世界文化遺産に登録されている。

インカ帝国を築いた民族の末裔であるケチュア族(上述)とその混血(メスチソ)が住む。

その他、チチカカ湖には藁でできた浮島で生活する民族がいる。

 

じゃがいも、トマト、かぼちゃ、ピーナッツ、とうがらしなどの南米発祥の身近な食べ物の原産国。ペルーには300種類のじゃがいもがあり、首都には国際じゃがいもセンターがある。

ペルー料理は南米一とも言われている。

 

188.ボリビア ネイティヴ・アメリカンが多数派

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ウィキメディアコモンズより:正装したボリビア・エル・アルトのチョリータ(右はルイス・イナシオ・ルーラブラジル大統領)

 

南北アメリカは多様な人種・民族が移住してきており、土着のネイティヴ・アメリカンは今や少数派となっている。そんな中、ボリビアは唯一ネイティヴ・アメリカンが多数派である国。

画像の「チョリータ」という民族衣装を着ていることが特徴。

ボリビア系民族の平均身長は低いことも特徴で、世界で見てもインドネシアに次ぐ男性ワースト2位の160センチ。

 

空が鏡のように映るウユニ塩湖がある。

首都ラパスは、世界一標高が高い首都として有名。

外交が消極的で、鎖国気味な国。一人当たりGDPが南米で1番低い。

 

コカインの原料であるコカの葉で作ったお茶を伝統的に嗜む。ついでにコカインも嗜んでいるとの疑惑がある。

 

189.チリ 銅

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南米アンデス山脈に沿って東側にある、細長い国。

銅の産出量が世界最大であるのはこの国である。

銅以外の金属でも、リチウムの埋蔵量世界一。レニウム生産は世界シェア50%。

 

日本とともに地震がめちゃ多い国としても知られる(世界一地震が多い国)。1960年にマグニチュード9.5の観測史上最大の地震が発生している。

 

日本と貿易協定を結んでおり、安価なチリ産ワインはスーパーでよく見られる。南米一のワイン生産を誇る。

アンデス山脈に遮られて南米大陸の中では文化的に孤立している。そのため、チリ人のスペイン語のクセが強い。

チリの「アタカマ砂漠」は世界一降水量が少ない地域として知られている

 

190.アルゼンチン 南極に最も近い国

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ウィキメディアコモンズより:アルゼンチン領南極の地図(Dexxter (talk))

 

世界最南端の国土があるがあるのは、アルゼンチンである。南極大陸に船で行くルートがあり、世界で唯一南極の領有権を主張している国。

 

南米で1番プライドが高い国と言われている。過半数がイタリア系白人で、ネイティヴ・アメリカンがほとんどいない。

 

大豆の生産が多い。中国・アメリカといった世界の穀物庫に迫る量である。

南米大陸の南端に位置するため比較的暑さが穏やかなため、白人は好んでアルゼンチンに住んだ。ゆえに現在南米でも人種のなかで白人の比率が高い国である。

 

牛肉の消費量が世界一。(日本の10倍)

バーベキュー大好き人種で、世界最大のバーベキュー大会とかやってる

 

観光資源も豊富で、ブラジルとの国境に世界三大瀑布の「イグアスの滝」や、ペンギンの群れを見られる「ウシュワイヤ港」がある。

ブエノスアイレスには、オペラ座スカラ座と並ぶ世界三大劇場の一角「テアトロ・コロン」がある。

 

サッカー選手のメッシはアルゼンチン人。

 

191.ウルグアイ 初代FIFAワールドカップ開催国

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ラプラタ川とその三角江を挟んで、アルゼンチンの東にある国。人種、方言などはアルゼンチンに似ている。

 

リオ会議でのスピーチが有名なホセ・ムヒカ氏は「世界一貧しい大統領」と称されているが、それは彼個人のこと。ウルグアイ自体は中南米で最も繁栄している国の一つで(一人当たりのGDP南米大陸最高)、かつリベラルな国である。

 

南米はみなサッカー好きだけど、特に好きなのはこの国。

第一回FIFAワールドカップの開催国であり、初代優勝国でもある。 

 

世界一農地率が高い国。82%。(2016 世界銀行)

 

192.パラグアイ グアラニー

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ウィキメディアコモンズより:左)グアラニー人 右)マテ茶

 

ウルグアイが海岸沿いにあるのに対し、内陸にあるのがパラグアイ

ラプラタ川流域周辺地域に広く生活していた「グアラニー族」の文化を特に継承している国。

 

グアラニーの文化として最も有名なのは「マテ茶」。世界三大飲料の一つで、コーヒーと茶に次いで消費されている飲み物である。

パラグアイ人は95%がメスチソで、グアラニー含めネイティヴ・アメリカンは少ない。しかし、スペイン語よりもグアラニー*5の方が普及していたりとその精神を継承している。田舎に行くとスペイン語がわからない人も多い。

 

 パラグアイは小さな国土で独立した事から、いち早く国家がまとまり近代化した。

しかしその後アルゼンチン・ブラジル帝国ウルグアイの「三国同盟」を相手にした戦争で負け、50万いた人口が28万人になるなど壊滅状態になる。この戦争は南米の歴史で最も被害が出た戦争である。

 

ブラジルとの国境にあるイタイプダムは中国の三峡ダムに次ぎ世界2位の発電量を誇り、国内電力を100%賄って余りブラジルに売電している。国内電力は水力で100%まかなっている国。

 

193.ブラジル 生物多様性No.1

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面積、人口、経済力すべてにおいて南米最大である南米の盟主。

アマゾン川流域に広大な熱帯雨林*6を有し、世界で一番多種多様な生物が生息している国。

人種においても「多様性」がみられ、「Pardo」と言われる混血が人口の大半を占める。ブラジルは世界でもトップクラスに混血が進んでいる国で、もはや黒人や白人、アジア人という概念が消滅しかかっている。日系人が世界一多い国でもある。

 

産業の面でも、広い国土を活かした農業や鉱業が盛ん。砂糖やコーヒーといった主要な食料品で生産量世界一。ガスのパイプラインなどで使われる金属である「ニオブ」の生産量が世界一。

 

スポーツではサッカーとバレーボールの強豪。それぞれ伝説のプレイヤーと呼ばれる選手、サッカーではペレ、バレーではジバを輩出している。その他、ロナウジーニョ、メッシ、Cロナウドネイマールもブラジル人。

カポエラはブラジルの格闘技である。

 

 

 

 

以上、日本で始まって真反対の国ブラジルまで全世界をすべてひとことで紹介してきました。

完結に2年以上かかりましたが、全て読んでくださった方がもしいれば、コメントで教えてください!

 

 

*1:赤道をはさんで南北緯度30度までに分布するバナナの生産地域をいう。熱帯から亜熱帯の高温多湿の地域が多い。

*2:南米の土着言語。ボリビア、ペルーで公用語になっている。

*3:ベネズエラ共産主義国

*4:逃亡奴隷のこと。参照:wikiURLhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%B3

*5:パラグアイが牽引し、グアラニー語はアメリカ先住民諸語としては最も話者が多い言語となっている。

*6:ジャングルではなくセルバと言う。

世界193ヶ国をひとことで解説 カリブ後編・小アンティル諸島

 

こんばんわ

 

今回はカリブ海諸国後編、「小アンティル諸島」です。2つのプレートの境界近くに隆起した火山島が主に諸島になっています。

淡路島より大きい国の方が少なく、今回はかなりマニアックな知識かもしれません。

 

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図:小アンティル諸島の国々

 

小アンティル諸島はさらに北の「リーワード」、南の「ウインドワード」に分けられます。

小さな国ばかりだが、一人当たりGDPで見るとそれなりに上位につける中進国が多いです。

 

<リーワード> 2か国

リーワードの2か国の総面積は淡路島より小さい。

174.セントクリストファー・ネーヴィスアメリカで一番小さい国

 

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ウィキメディアコモンズより:Addicted04

 

セントクリストファー島とネーヴィス島という2つの火山島によって構成される国。

南北アメリカのなかで人口・面積が一番小さい。独立したのも最近である。直近はアンギラ島と言う島とともにイギリスの自治領だった。

3000万円で市民権を買えるらしい。

 

175.アンティグア・バーブーダ  カリブの低い島国

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アンティグア島バーブーダ島、その他の小島によって構成される国。英仏蘭の海外領土に囲まれた場所にある。

火山島からなる国が多い小アンティル諸国の中で、標高が低いことが特徴。山が少ないので降水量も少ない。平たい国であるが、「オバマ山」と言う1番高い山がある。

綺麗なビーチが多く、観光が主要産業。

サンゴ礁に由来する標高の低い島国は他にバハマ(前章)やバルバドス(後述)があるが、いずれもビーチリゾート地として非常に発展した国である。そういった意味で、この国は穴場的存在なのかもしれない。

平地が多い地理的特徴から、2017年に発生した巨大ハリケーン・イルマの被害が甚大となる。建物の9割が瓦礫と化す。

旧イギリス領。

 

(補)ヴァージン諸島

リーワードにあるヴァージン諸島は、アメリカ領とイギリス領で2分されている。

 

<ウインドワード> 6か国

176.ドミニカ国 カリブ族

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ウィキメディアコモンズより:John Gabriel Stedman - Geheugen van Nederland

 

ウインドワードの1番南、リーワードとの境界付近にある主に1つの島からなる国

 

ドミニカ共和国とは全く別の国。カリブの島々土着のネイティヴ・アメリカンである「カリブ族」が現在も生活する居住地がある貴重な島。*1

カリブ族は、かつてはカリブ海周辺で広く現住していた。バーベキュー・ハリケーンカニバリズムと言った言葉はカリブ語からもたらされたものである。

 

国土に占める火山の占める割合が世界一高い。世界で2番目に大きい「沸騰湖」である、「ボイリング・レイク」がある。*2

 

森林率もカリブ地域で1番高く、「ネイチャーアイランド」と呼ばれる8割が山地。

パイレーツ・オブ・カリビアンの撮影の舞台になった場所がいくつもある。

 

177.セントルシア ピトン山(世界遺産)

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ウィキメディアコモンズより:Chensiyuan / 右図:セントルシアの国旗。ピトン山をイメージしている。

 

火山島一つからなる国。

かつてはイギリスとフランスが奪い合った過去があり、14回に渡って宗主国が入れ替わった。最終的にフランス領になるが、イギリスの文化も維持し続けた。現在はイギリス連邦にも加入している。

車から噴火活動が見られる火山の「サルファースプリングス」*3

ビーチリゾートとしても有名な国である。

 

178.バルバドス リアーナ

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ウィキメディアコモンズより:SIGMA - Vimeo: Fenty Beauty by Rihanna (view archived source)

 

歌手で有名なリアーナを輩出した島国。車なら1時間で一周できる程度の小さなサンゴ礁でできた島。

一人当たりのGDP及びHDI指数はカリブ海バハマに次いで2番目に高く、豊かな国(2017年)。平均寿命も長い。

リトル・イングランドと言われるほどイギリスとの関係は良好。

グレープフルーツの原産地。サトウキビから作られるラム酒も植民地期のバルバドスが原産と言われていて、現在もラム酒カリブ海地域で多く作られている。

 

179. SVG(セントビンセント及びグレナディーン諸島) アロールート(クズウコン)の生産世界一

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ウィキメディアコモンズより:Dani Lurie from London, United Kingdom - traditional store-bought Valentian snack

 

セントビンセント島および南部の約30のグレナディーン諸島からなる。その少し南にあるのがグレナダ(次項)。人口の9割はセントビンセント島に集中している。

国名が非常に長い国。北朝鮮スリランカと並んで2番目(一位は実はイギリス)に長い。

デンプンの原料になる「アロールート(クズウコン)」の生産が世界一

「パンノキ」という植物を最初に導入した地域として知られる。

住民の6割強がアフリカ系。

 

アンティル列島には「セント(Saint)=聖なる」とつく国はSVG含めて、セントクリストファー・ネーヴィスセントルシアと3か国もある。

 

180.グレナダ スパイスアイランド

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グレナダの国旗。左側にナツメグの絵が描かれている。:OpenClipart-VectorsによるPixabayからの画像

 

前項「SVG」の、グレナディーン諸島のうち南部の一部を領有しているのがグレナダと言う国。

道を歩いてるとスパイスの香りがするくらい、そこらじゅうスパイスな国。なかでもナツメグが多く、小国ながら生産量は世界トップクラス。

1983年のアメリカの「グレナダ侵攻」が世界史上有名な国。親ソ連の左派政権がクーデターで誕生した際に、アメリカによる直接軍事介入があった事件である。以後、親米政権が樹立されて現在に至る。

 

181.トリニダード・トバゴ カリブ海の産油・産ガス国

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ピッチ湖のアスファルトウィキメディアコモンズより:Jw2c(投稿者)

 

カリブ諸国の中で一番南、南アメリカ大陸のすぐ北にある2つの島で構成される国。トリニダード島とトバゴ島小アンティル諸島の中ではダントツで面積が広い。

 

2つの島からなるが、それぞれの島はかなり差異がある。

トリニダード島はビジネスや経済の中心地になっていて、印僑が多数住んでいる。

毎年、カリブ海で1番大きいカーニバルを開催する。カーニバルの内容も島の伝統に基づく。

トバゴ島は他のカリブ諸国と同様ビーチリゾートで、カリブのアフリカ系文化。「ナイロンプール」という、1メートルの深さの天然プールがある。

 

カリブ海諸国で最も天然資源産出量が多い。石油開発を始めたのはかなり早い方で、近年天然ガスの生産も始める。いずれの生産量も世界で20位前後に食い込んでいる。

石油が変化した天然アスファルトを生産する世界最大の湖(ピッチ湖)がある。1億トンのアスファルトがあるらしい。

ここ数年、エネルギー輸出・経済成長は低下をみせているが依然存在感はある。

首都ポートオブスペインは、カリブ地域の経済センター。首都に他所の国の名前がつくのは世界でこの国だけである。

 

 

次回でついにこのシリーズ最終回です。

 

*1:他のカリブ諸国ではカリブ族はほとんどいなくなってしまい、黒人奴隷の系譜をひくアフリカ系が多い。前章参照。

*2:世界最大の沸騰湖は、ニュージーランドにあるスコボローダ湖。

*3:ここに脚注を書きます泥パックできる温泉もある。、世界遺産「ピトン山」などが観光名所。

世界193ヶ国をひとことで解説 カリブ島嶼国・前編 大アンティル

こんばんは。

本日で三が日も終わり、明日から仕事と言う方も多いいかと思います。

お疲れ様です。

 

 

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※図の赤く塗られた国が「大アンティル」、黄色く塗られたところが「小アンティル」。

 

カリブ海の島国は、合計13カ国あります。アジアに来たと思ったコロンブスの勘違いから「西インド諸島」とも言います。

カリブといえば「海賊」ですが、その繁栄期は16〜19世紀初期まで。とくに1660〜1726年は黄金時代とされています。

 

基本的な特色として、多くの国がイギリス・フランスの旧植民地で、

現在の人口構成はかつての黒人奴隷をルーツとするアフリカ系がほとんどを占める国が多いこと。

言語は、英語やフランス語と現地語がミックスした「クレオール」が大半です。

また、アフリカの民族音楽と西洋楽器が融合による、多くの音楽ジャンルの生誕地でもあります。

 

植民地時代から続いて、サトウキビなどの輸出用農産物を単一で作る「モノカルチャー経済」になっている事が多く、その場合は経済発展が遅れています。興味がある方は『甘さと権力』とかおすすめ。

一方で、対照的に観光・金融などで経済を支えてられている国はかなり豊かになっていることもあります。

 

 

今回は上図の赤く塗られた5か国「大アンティル諸島」の国々について解説していきます。

 

〈大アンティル〉4カ国

169.バハマ 海を泳ぐ豚

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Lisa LarsenによるPixabayからの画像

 

アメリカのフロリダ半島のすぐ南にあるためリゾートとしてアメリカ人に人気。

また、タックスヘイブンの金融業も栄えて、近年「バハマ文書」で不正会計のリークがあった。

一人当たりのGDP中南米併せて最も高い約3.6万ドル(IMF2020年10月)。2位のセントクリストファー・ネービス(次章)は約1.7万ドルである。

 

複数の島によってなるこの国は、それぞれの島によってカラーがある。

「ナッソービーチ」や、豚だけが住む無人島で、海を泳ぐ姿が見られるというエグズーマ諸島が有名。

コロンブスが最初に到着したサンサルバドル島もある。

首都ナッソーにはアトランティスなるカジノリゾートがある。

全般的に観光資源は多様な国(イギリス植民地時代の砦や、白い砂浜のビーチなど)。

 

170.キューバ チェ・ゲバラ

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SurpriseによるPixabayからの画像

 

キューバは、チェ・ゲバラが主導した革命以降、共産主義体制を維持している。カストロはその時に首相になった人物。

かつてはアメリカ合衆国の裏庭とまで言われたが、現在は南北アメリカ大陸で唯一共産主義を今でも採用している国としてアメリカとは長年国交すら結んでいなかった。

注 2015年にオバマ政権時に国交回復。

「カリブに浮かぶ赤い島」と形容される。東西冷戦の「キューバ危機」は核戦争の一歩手前まで行った出来事として有名。

 

共産主義による国家的な選手育成で、ボクシングとバレーボールは強豪。バレーでは身体能力で最高到達点半端ないマン(ウーマン)が何人もいる。野球・バレーボール・ボクシングの世界大会で最多の一位をとっている。

 

ハバナキューバの首都。バハマハバナパナマ(中米の国)はややこしいけど全く別物。

 

マンボ・チャチャチャ・ルンバ・ソンなどのキューバ音楽を生んだ国。

熱帯地域の主要な野菜、ココヤムの生産量世界一。年間13万トン。

 

171.ジャマイカ レゲエ

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johnbonhamによるPixabayからの画像

 

 陽気で飄々とした雰囲気の下にある重いメッセージが魅力的な国。

レゲエの生みの親ボブ・マーリーの出身地。ドレッドヘア・大麻といった文化(?)もレゲエとともに発展した。

レゲエミュージックはもともと、奴隷貿易植民地主義から差別・貧困などの問題に迫った社会派の音楽であった。2014年にユネスコ無形文化遺産にも登録される。興味あれば、宗教と関係した「ラスタファリア運動」についても検索してみてほしい。

 

キューバ同様で身体能力が高く、世界最速の人類ウサインボルトなどのスプリント系の陸上競技が強い。

コーヒーで有名なブルーマウンテン山脈がある。

 

172.ハイチ 世界初の黒人共和制国家

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ウィキメディアコモンズより:ヤヌアリ・スホドルスキ-http://www.pinakoteka.zascianek.pl/Suchodolski/Suchodolski_2.htm

 

旧フランス植民地(旧サン=ドマング)で、1791年〜1804年に世界初の黒人奴隷革命によって独立。

革命後フランスはハイチに多額の賠償金を請求し、その事が経済発展を阻害した側面がある。現在でも世界の最貧国の1つで、未だにエネルギーとして木炭を主に使用する。

近年では2010年にハイチ大地震津波で大きな損害を出す。南北アメリカの中で最も貧しい国。

焼畑農業による森林伐採が深刻で、隣国のドミニカ共和国との国境が森林の薄さで分かるほど。

公用語の「ハイチ語」はフランス語のクレオール。 

173.ドミニカ共和国(DR) 野球

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MLB選手「エイドリアン・ベルトレ」。ウィキメディアコモンズより:Keith Allison on Flickr - Originally posted to Flickr as "Adrian Beltre"

 

メジャーリーグ外国人選手人数ダントツ一位の国。*1

 

同じイスパニョーラ島のハイチとの違いは、旧宗主国がスペインだったこと。その後の歴史の顛末で現在の2国の経済状況は天地ほど差があり、DRはカリブ諸国の中で最もGDPHDI(人間開発指数)が高い。カリブの優等生的存在。

首都サントドミンゴは、欧米人がはじめてアメリカに作った欧風都市として世界遺産。その他観光資源が豊富でカリブ諸国で最も観光客の多い国でもある。

 

ラテン系諸国の中で、最も早口でしゃべる民族らしい。*2

 

(補)その他

アンティルの地域にはほかに

野球の強豪であるアメリカ領プエルトリコ、イギリス領タークス・カイコス諸島があります。 

 

 

 

読んでいただきありがとうございました。

このシリーズも、残るところあと2回です。

次回はカリブ海諸国後編「小アンティル」の解説です。

*1:野球といえばプエルトリコも強いが、プエルトリコアメリカの海外領土の自治領のため正式には国ではない。 

*2:チリ(最終章)も同じくらい早口らしい。